先日桃花台線に関するニュース記事が久しぶりに掲載されました。それによると「県は昨夏(2018年夏)までに約9億円を費やし、中央自動車道と交差する付近の高架を94メートルにわたって撤去」したとのこと。
・愛知県・小牧市3セク「桃花台線」高架・駅舎野ざらし12年:読売新聞・・・記事を見れない方はこちらの魚拓ページを参照。
ちなみに現時点(2019年3月時点)ではさらに撤去が進んでおり、旧・桃花台東駅横の歩道上の高架の撤去も終わったので、桃花台中央公園南側と旧・本社&車両基地跡地間をつなぐ部分を合わせると、合計200mほど撤去されています。
2019年3月時点で撤去完了した部分↓




撤去が開始されたのが2015年の10月なので、現時点で3年半の月日が経過しています。県は以前「15年ほどかけて撤去する」としていましたが、上記の読売新聞の記事に書かれてる通り高架が約6.5kmあるのだとしたら、同様のペースで撤去を進めたとすると、単純計算(「(6500m ÷ 200m) x 3.5年」)で全ての撤去にかかる時間は約114年。すでに撤去された部分を差し引いても約110年となり、とてもじゃないですが、15年で撤去完了するのは無理でしょう。仮に15年で撤去するとなると、現在の撤去スピードの約8倍近いスピードで撤去しなければなりません。
さらに予算面でも、昨年夏の約100mの撤去に9億円かけてるのであれば、撤去にかかる費用は高架だけで単純掲載(「(6500m ÷ 100m) x 9億円」)で約585億円となります。これも県の試算(当初は100億円、上記の読売新聞記事だと130億円)の4.5〜5.8倍になります。
もちろん時間も費用も、撤去ノウハウが貯まって変化し、より早く・安く済む可能性はあるでしょうが、現在撤去されてる部分は比較的高架の高さが低く、さらに隣接する道路の通行止めも限定的だったことを踏まえて考えると、現在の撤去完了区間よりもさらに時間がかかり、費用も高くつく可能性もあるのではと思われます。
非常に高い高架の桃花台東駅のループ線(2009年8月撮影)↓

国道155号沿いの高架(2011年12月撮影)↓

「桃花台線の高架や施設を撤去すべきだ」と言う意見には変わりはありませんが、このままのやり方で続けるのはとても現実的とは言えず、残せる部分は残す方向も検討すべきだと思います。…と言っても、地震等で倒壊する危険性などを考えると、残せる場所もかなり限定的だと思いますが。
例えば桃花台中央公園に隣接する部分は、これ以上撤去しなくても良いと思います。と言うのも、すでに撤去が完了している部分や現在撤去中の部分以外の残りの部分は、公園側からは封鎖されてますし、反対側も人通りはほとんどありません。
また下の写真で言うと右端の辺りのように、柱の上に高架が載ってるのでなくコンクリートの土台の上に線路が載ってる状態がこのあとしばらく続きます。この部分は倒壊する危険性は低いと思いますし、隣接する歩道も人通りがほとんどないことから、このまま残しても良いのではと思います。
桃花台中央公園沿いの高架(2018年6月撮影)↓

桃花台中央公園沿いの撤去しなくても良いのではと思う部分↓

そして同じ理由で、県道195号沿いの旧・桃花台センター駅から小牧市消防署前交差点までの区間も、撤去しなくても良いと思います。またこちらは歩道に作り変えることで、周辺住民の移動の利便性を高められると思いますし。
県道195号沿いの撤去しなくても良いのではと思う部分↓

あと旧・小牧駅も撤去せずに残したら良いと思います。駅舎部分は1階はこれまで通り市の出張所(「小牧都市センター」)として継続利用し、ホームがあった部分やループ線などは、アメリカのニューヨーク・セントラル鉄道の廃線区間の高架を利用して整備された公園「ハイライン(High Line)」のような"空中庭園"にしたら良いのではと思います。
空中庭園にしたら良いのではと思う部分↓

小牧都市センター↓

ニューヨークのハイライン↓

Photo by Beyond My Ken(CC BY-SA 4.0)
ハイラインを撮影した動画↓
・ハイライン:Wikipedia
・NYの過去と未来をつなぐ空中庭園、ハイライン:ニューヨーカーマガジン
・NYの空中庭園ハイライン(The High Line)見どころ&歩き方ガイド:mashup NY
人口減少期に入った日本では、新しい建物を建てるよりも既存の施設をいかにうまく長く活用するかが重要です。新設の必要がない図書館を市民を繰り返し騙して巨額費用で建てるよりも、ラピオや、使われなくなってただ残されてるだけの旧・小牧駅駅舎を有効活用した方が、将来的にかかる費用も抑えることができるでしょうし、そのぶん別の本当に必要な政策にお金をかけることができるでしょう。
さらに「他にない施設」と言う意味では、この空中庭園が他の地域から人を呼び込む1つの観光名所となる可能性もありますし。そのうえで桃花台線の解体撤去費用を抑えれるのなら、今からでも旧・小牧駅は撤去するのででなく、この様な活用法も検討すべきだと思います。
【関連記事】
・桃花台線撤去工事のツイートまとめ : Kyu3’s Blog
・桃花台新交通本社の解体工事開始(小牧市光ヶ丘6丁目) : 桃花台新聞
・電気通信設備等の撤去開始(桃花台新交通) : 桃花台新聞
・桃花台線廃止後の提案:高架橋はできるだけ早く撤去すべきだ! : 桃花台新聞
桃花台線に関する新しい記事を書いたので、その件を追記。ちなみにそちらにも書きましたが、最新の情報だと桃花台線の撤去費用は単純計算で「総額380億円」、撤去完了は72年後の「2095年」になります。
・桃花台線建設の責任は愛知県にある!なのに奴らと来たら撤去費総額を隠す始末
・愛知県・小牧市3セク「桃花台線」高架・駅舎野ざらし12年:読売新聞・・・記事を見れない方はこちらの魚拓ページを参照。
ちなみに現時点(2019年3月時点)ではさらに撤去が進んでおり、旧・桃花台東駅横の歩道上の高架の撤去も終わったので、桃花台中央公園南側と旧・本社&車両基地跡地間をつなぐ部分を合わせると、合計200mほど撤去されています。
2019年3月時点で撤去完了した部分↓




撤去が開始されたのが2015年の10月なので、現時点で3年半の月日が経過しています。県は以前「15年ほどかけて撤去する」としていましたが、上記の読売新聞の記事に書かれてる通り高架が約6.5kmあるのだとしたら、同様のペースで撤去を進めたとすると、単純計算(「(6500m ÷ 200m) x 3.5年」)で全ての撤去にかかる時間は約114年。すでに撤去された部分を差し引いても約110年となり、とてもじゃないですが、15年で撤去完了するのは無理でしょう。仮に15年で撤去するとなると、現在の撤去スピードの約8倍近いスピードで撤去しなければなりません。
さらに予算面でも、昨年夏の約100mの撤去に9億円かけてるのであれば、撤去にかかる費用は高架だけで単純掲載(「(6500m ÷ 100m) x 9億円」)で約585億円となります。これも県の試算(当初は100億円、上記の読売新聞記事だと130億円)の4.5〜5.8倍になります。
もちろん時間も費用も、撤去ノウハウが貯まって変化し、より早く・安く済む可能性はあるでしょうが、現在撤去されてる部分は比較的高架の高さが低く、さらに隣接する道路の通行止めも限定的だったことを踏まえて考えると、現在の撤去完了区間よりもさらに時間がかかり、費用も高くつく可能性もあるのではと思われます。
非常に高い高架の桃花台東駅のループ線(2009年8月撮影)↓

国道155号沿いの高架(2011年12月撮影)↓

「桃花台線の高架や施設を撤去すべきだ」と言う意見には変わりはありませんが、このままのやり方で続けるのはとても現実的とは言えず、残せる部分は残す方向も検討すべきだと思います。…と言っても、地震等で倒壊する危険性などを考えると、残せる場所もかなり限定的だと思いますが。
例えば桃花台中央公園に隣接する部分は、これ以上撤去しなくても良いと思います。と言うのも、すでに撤去が完了している部分や現在撤去中の部分以外の残りの部分は、公園側からは封鎖されてますし、反対側も人通りはほとんどありません。
また下の写真で言うと右端の辺りのように、柱の上に高架が載ってるのでなくコンクリートの土台の上に線路が載ってる状態がこのあとしばらく続きます。この部分は倒壊する危険性は低いと思いますし、隣接する歩道も人通りがほとんどないことから、このまま残しても良いのではと思います。
桃花台中央公園沿いの高架(2018年6月撮影)↓

桃花台中央公園沿いの撤去しなくても良いのではと思う部分↓

そして同じ理由で、県道195号沿いの旧・桃花台センター駅から小牧市消防署前交差点までの区間も、撤去しなくても良いと思います。またこちらは歩道に作り変えることで、周辺住民の移動の利便性を高められると思いますし。
県道195号沿いの撤去しなくても良いのではと思う部分↓

あと旧・小牧駅も撤去せずに残したら良いと思います。駅舎部分は1階はこれまで通り市の出張所(「小牧都市センター」)として継続利用し、ホームがあった部分やループ線などは、アメリカのニューヨーク・セントラル鉄道の廃線区間の高架を利用して整備された公園「ハイライン(High Line)」のような"空中庭園"にしたら良いのではと思います。
空中庭園にしたら良いのではと思う部分↓

小牧都市センター↓

ニューヨークのハイライン↓

Photo by Beyond My Ken(CC BY-SA 4.0)
ハイラインを撮影した動画↓
・ハイライン:Wikipedia
・NYの過去と未来をつなぐ空中庭園、ハイライン:ニューヨーカーマガジン
・NYの空中庭園ハイライン(The High Line)見どころ&歩き方ガイド:mashup NY
人口減少期に入った日本では、新しい建物を建てるよりも既存の施設をいかにうまく長く活用するかが重要です。新設の必要がない図書館を市民を繰り返し騙して巨額費用で建てるよりも、ラピオや、使われなくなってただ残されてるだけの旧・小牧駅駅舎を有効活用した方が、将来的にかかる費用も抑えることができるでしょうし、そのぶん別の本当に必要な政策にお金をかけることができるでしょう。
さらに「他にない施設」と言う意味では、この空中庭園が他の地域から人を呼び込む1つの観光名所となる可能性もありますし。そのうえで桃花台線の解体撤去費用を抑えれるのなら、今からでも旧・小牧駅は撤去するのででなく、この様な活用法も検討すべきだと思います。
【関連記事】
・桃花台線撤去工事のツイートまとめ : Kyu3’s Blog
・桃花台新交通本社の解体工事開始(小牧市光ヶ丘6丁目) : 桃花台新聞
・電気通信設備等の撤去開始(桃花台新交通) : 桃花台新聞
・桃花台線廃止後の提案:高架橋はできるだけ早く撤去すべきだ! : 桃花台新聞
【追記(2023年4月5日)】
桃花台線に関する新しい記事を書いたので、その件を追記。ちなみにそちらにも書きましたが、最新の情報だと桃花台線の撤去費用は単純計算で「総額380億円」、撤去完了は72年後の「2095年」になります。
・桃花台線建設の責任は愛知県にある!なのに奴らと来たら撤去費総額を隠す始末
100メートル当たり15000万プラス仮設、諸経費30%以内
2億で遥かに安い
高架柱脚を解体する必要無し
空中歩道(木製)で軽量化可能
避難歩道、歩車道分離メリットあり
スケッチ公開します
愛知県第三セクター
小牧市にメリットあります