マイナビニュースに2020年12月時点の世界と日本のデスクトップブラウザ・シェアに関する記事が掲載されていました。それによると Vivaldi のシェアは、世界全体だと「0.01%」で21位、日本では「0.03%」で19位とのこと。
・12月デスクトップブラウザシェア、日本はInternet Explorerが高い傾向:マイナビニュース
ちなみに3年前の2017年は世界全体が「0.04%」で16位、日本は「0.24%」で8位だったので、これだけ見るとシェアは大幅減で、ユーザー数も大幅に減った…ように見えますが、実際はそうとは言えないと言うのが、今回の話です。
…と言うのも、Vivaldi は2019年から Vivaldi だからと言う理由で特定のウェブサイトからアクセス拒否されたりサイトの表示をおかしくされたりしないため、ブラウザアプリの判別に利用される「ユーザーエージェント」を Chrome と全く同じものに変更してるからです。
・Operaの元CEOによる高機能ブラウザ・Vivaldiが「ユーザーエージェント文字列をChromeに見せかける」ことを余儀なくされた理由とは?:GIGAZINE
・デスクトップ向け「Vivaldi 2.10」が正式版に ~UA文字列を変更して非互換サイトに対応:窓の杜
仮にマイナビニュースの記事で引用されてる「StatCounter」の数値が、このユーザーエージェントのみを元にはじき出されてるのだとしたら、Vivaldi とカウントされてるものは、ユーザーエージェントを Chrome と同じにした「2019年以前のバージョンを使用しているユーザー」と言うことになります。そして2019年以降のバージョンを使用してるユーザーは、すべて「Chrome のユーザー」としてカウントされます。
…では、実際のシェアはどれくらいなのか?色々調べてみましたが、結局分かりませんでした。ただユーザー数は分かりました。Vivaldi が以下のリンク先ページで公開していました。それによると2021年1月現在のユーザ数は「約200万人」とのこと。
・私たちの信念とは:Vivaldi Browser
ちなみに過去に上記のページで公開されてるユーザー数をインターネット・アーカイブを使って調べたところ、2018年9月の時点では「約80万人」、2019年4月が「約110万人」、2020年10月が「約150万人」となっていたので、ユーザー数は順調に増えているようです。
・2018年9月の時点:インターネット・アーカイブ
・2019年4月の時点:インターネット・アーカイブ
・2020年10月の時点:インターネット・アーカイブ
ちなみにこのユーザー数がどう言うやり方で計測されているかについては、以下の公式ブログに詳しく書かれているので、興味のある方は見てみてはいかがでしょう。かなり複雑なやり方で計測されてるようです。
・Vivaldiブラウザのユーザーってどう数えてる?:Vivaldi 公式ブログ
ここでもう1度シェアについて考えてみると、2018年9月時点に比べ2021年1月時点は倍以上のユーザー数となっています。であればシェアも倍以上になっている…かと言えば、一概にそうは言えないでしょう。なぜなら世界的に見ると人口が増えていますし、母数にあたるインターネット利用者数も増え続けているからです。
また2019年9月から Android 版がリリースされており、上記の数値には Anadroid 版のユーザー数も含まれているのではと思われます(※. 公式フォーラムで問い合わせたところ「含まれてる」とのこと、詳しくは「追記」を参照)。なので純粋にデスクトップ版のユーザーが倍以上増えたのではないのではと。
ちなみにマイナビニュースではモバイルブラウザのシェアに関する記事も公開されていますが、そちらには Vivaldi は、世界・日本ともにランクインしてませんでした。ただこれもユーザーエージェントの問題があるので、Chrome とカウントされているのではと。
・12月モバイルブラウザシェア、Safariが減少:マイナビニュース
ここからはあくまで推測ですが、もろもろ加味して、まずデスクトップ版に関して言うと、ユーザー数自体は増えてると思います。しかしシェアはユーザーエージェントを Chrome に変更する前と比べて、世界・日本ともにそんなに変わってはいないのではないかと。増えていたとしても微増なんじゃないかと。
それとここ数年デスクトップ版には様々な機能や設定が追加され、アプリ自体はより便利になってると思います。しかしそれが劇的なユーザー数の増加には、繋がっていないと思うので。
一方 Android 版もユーザー数自体は増えてると思います。ちなみにインストール数で言うと、Google Play のページでは「100万以上」となっていました。ただこの数字はインストール数なので、実際のユーザー数ではありません。
・Vivaldi ブラウザ:Google Play
しかし他のブラウザと比較すると、上記のマイナビニュースの世界のモバイルブラウザシェアで6位の Firefox(シェア 0.51%)がインストール数が「1億以上」、あと日本でもある程度知名度のあるシェア10位の Puffin(シェア 0.18%) が「5千万以上」となってることから考えると、Android 版のシェアはまだ相当低いのではないかと…思われます。これからの伸びに期待です。
・Firefox:Google Play
・Puffin:Google Play
ちなみに Vivaldi のシェアに関して書かれた記事が、Vivaldi 公式 note にアップされています。上記の内容がより詳しく説明されています。以下の「関連リンク」にリンクを掲載しているので、興味ある方は見てみてはいかがでしょう?
【関連リンク】
・「Chromeのシェアが○○%伸びた」って本当? ブラウザシェアの数字をそのまま信じてはいけない理由:Vivaldi 公式 note
・12月デスクトップブラウザシェア、日本はInternet Explorerが高い傾向:マイナビニュース
・12月モバイルブラウザシェア、Safariが減少:マイナビニュース
【関連記事】
2017年時点のVivaldiのシェア、世界全体では「0.04%」で16位、日本では「0.24%」で8位 : Kyu3’s Blog
・Vivaldi、国別ユーザー数で現在日本が1位!?(追記あり) : Kyu3’s Blog
・カテゴリ「Vivaldi」 : Kyu3’s Blog・・・上記以外の Vivaldi 関連の記事が見られます。
Vivaldi 公式フォーラムで Vivaldi 公式サイトの「私たちの信念とは」ページで公開されているユーザー数に Android ユーザー数が含まれているのか質問したところ、Android ユーザー数も含まれているとのこと。
・Vivaldi のユーザー数:Vivaldi 公式フォーラム
ちなみに上記のトピックで Android ユーザーの具体的な数も質問したのですが、そちらに関しては「各プラットフォーム毎のユーザー数の内訳に関しては現在は開示しておりませんが、またどこかのタイミングでお知らせできればと思っています。」とのことです。
【関連リンク】
・Vivaldi 日本語公式フォーラム
・12月デスクトップブラウザシェア、日本はInternet Explorerが高い傾向:マイナビニュース
ちなみに3年前の2017年は世界全体が「0.04%」で16位、日本は「0.24%」で8位だったので、これだけ見るとシェアは大幅減で、ユーザー数も大幅に減った…ように見えますが、実際はそうとは言えないと言うのが、今回の話です。
…と言うのも、Vivaldi は2019年から Vivaldi だからと言う理由で特定のウェブサイトからアクセス拒否されたりサイトの表示をおかしくされたりしないため、ブラウザアプリの判別に利用される「ユーザーエージェント」を Chrome と全く同じものに変更してるからです。
・Operaの元CEOによる高機能ブラウザ・Vivaldiが「ユーザーエージェント文字列をChromeに見せかける」ことを余儀なくされた理由とは?:GIGAZINE
・デスクトップ向け「Vivaldi 2.10」が正式版に ~UA文字列を変更して非互換サイトに対応:窓の杜
仮にマイナビニュースの記事で引用されてる「StatCounter」の数値が、このユーザーエージェントのみを元にはじき出されてるのだとしたら、Vivaldi とカウントされてるものは、ユーザーエージェントを Chrome と同じにした「2019年以前のバージョンを使用しているユーザー」と言うことになります。そして2019年以降のバージョンを使用してるユーザーは、すべて「Chrome のユーザー」としてカウントされます。
…では、実際のシェアはどれくらいなのか?色々調べてみましたが、結局分かりませんでした。ただユーザー数は分かりました。Vivaldi が以下のリンク先ページで公開していました。それによると2021年1月現在のユーザ数は「約200万人」とのこと。
・私たちの信念とは:Vivaldi Browser
ちなみに過去に上記のページで公開されてるユーザー数をインターネット・アーカイブを使って調べたところ、2018年9月の時点では「約80万人」、2019年4月が「約110万人」、2020年10月が「約150万人」となっていたので、ユーザー数は順調に増えているようです。
・2018年9月の時点:インターネット・アーカイブ
・2019年4月の時点:インターネット・アーカイブ
・2020年10月の時点:インターネット・アーカイブ
ちなみにこのユーザー数がどう言うやり方で計測されているかについては、以下の公式ブログに詳しく書かれているので、興味のある方は見てみてはいかがでしょう。かなり複雑なやり方で計測されてるようです。
・Vivaldiブラウザのユーザーってどう数えてる?:Vivaldi 公式ブログ
ここでもう1度シェアについて考えてみると、2018年9月時点に比べ2021年1月時点は倍以上のユーザー数となっています。であればシェアも倍以上になっている…かと言えば、一概にそうは言えないでしょう。なぜなら世界的に見ると人口が増えていますし、母数にあたるインターネット利用者数も増え続けているからです。
また2019年9月から Android 版がリリースされており、上記の数値には Anadroid 版のユーザー数も含まれているのではと思われます(※. 公式フォーラムで問い合わせたところ「含まれてる」とのこと、詳しくは「追記」を参照)。なので純粋にデスクトップ版のユーザーが倍以上増えたのではないのではと。
ちなみにマイナビニュースではモバイルブラウザのシェアに関する記事も公開されていますが、そちらには Vivaldi は、世界・日本ともにランクインしてませんでした。ただこれもユーザーエージェントの問題があるので、Chrome とカウントされているのではと。
・12月モバイルブラウザシェア、Safariが減少:マイナビニュース
ここからはあくまで推測ですが、もろもろ加味して、まずデスクトップ版に関して言うと、ユーザー数自体は増えてると思います。しかしシェアはユーザーエージェントを Chrome に変更する前と比べて、世界・日本ともにそんなに変わってはいないのではないかと。増えていたとしても微増なんじゃないかと。
それとここ数年デスクトップ版には様々な機能や設定が追加され、アプリ自体はより便利になってると思います。しかしそれが劇的なユーザー数の増加には、繋がっていないと思うので。
一方 Android 版もユーザー数自体は増えてると思います。ちなみにインストール数で言うと、Google Play のページでは「100万以上」となっていました。ただこの数字はインストール数なので、実際のユーザー数ではありません。
・Vivaldi ブラウザ:Google Play
しかし他のブラウザと比較すると、上記のマイナビニュースの世界のモバイルブラウザシェアで6位の Firefox(シェア 0.51%)がインストール数が「1億以上」、あと日本でもある程度知名度のあるシェア10位の Puffin(シェア 0.18%) が「5千万以上」となってることから考えると、Android 版のシェアはまだ相当低いのではないかと…思われます。これからの伸びに期待です。
・Firefox:Google Play
・Puffin:Google Play
ちなみに Vivaldi のシェアに関して書かれた記事が、Vivaldi 公式 note にアップされています。上記の内容がより詳しく説明されています。以下の「関連リンク」にリンクを掲載しているので、興味ある方は見てみてはいかがでしょう?
【関連リンク】
・「Chromeのシェアが○○%伸びた」って本当? ブラウザシェアの数字をそのまま信じてはいけない理由:Vivaldi 公式 note
・12月デスクトップブラウザシェア、日本はInternet Explorerが高い傾向:マイナビニュース
・12月モバイルブラウザシェア、Safariが減少:マイナビニュース
【関連記事】
2017年時点のVivaldiのシェア、世界全体では「0.04%」で16位、日本では「0.24%」で8位 : Kyu3’s Blog
・Vivaldi、国別ユーザー数で現在日本が1位!?(追記あり) : Kyu3’s Blog
・カテゴリ「Vivaldi」 : Kyu3’s Blog・・・上記以外の Vivaldi 関連の記事が見られます。
【追記(2021年1月12日)】
Vivaldi 公式フォーラムで Vivaldi 公式サイトの「私たちの信念とは」ページで公開されているユーザー数に Android ユーザー数が含まれているのか質問したところ、Android ユーザー数も含まれているとのこと。
・Vivaldi のユーザー数:Vivaldi 公式フォーラム
ちなみに上記のトピックで Android ユーザーの具体的な数も質問したのですが、そちらに関しては「各プラットフォーム毎のユーザー数の内訳に関しては現在は開示しておりませんが、またどこかのタイミングでお知らせできればと思っています。」とのことです。
【関連リンク】
・Vivaldi 日本語公式フォーラム